クールなCEOと社内政略結婚!?
 その話しをすると「よかったな」と、頭を撫でられた。子供みたいだとは思うけれど、誰にほめられるよりも孝文に褒められたことが嬉しかった。

 孝文にデザインの決定権はないものの、アナスタシアの社長の目にかなったデザイン。選ばれる自信があった。

 すると会議室のドアが開いた。そこには孝文の姿がある。

「社長どうかしましたか?」

 前に座っていたデザイン部の部長が慌てた様子で、孝文に駆け寄る。

「ちょっと時間があいたから、顔出しただけ。気にせずに進めて」

「わかりました、ご意見ございましたら是非お聞かせください、こちらにどうぞ」

 急遽社長の席が設けられ、孝文がそこに座ると会議が始まった。

 私がちらっと孝文の方を見ると、一瞬目があった。その視線が「集中しろ」と言っているようで、私は慌てて姿勢を正し前を向いた。

 前のスクリーンに次々と採用候補のデザイン画が映し出される。部長や雅さんがコメントを残しながら、会議が進んでいく。

 私はと言えば……。

 自信満々で臨んだ会議だったのに、私の作品がひとつも候補にあがることなく、だんだん焦ってきた。

 あのデザインなら絶対大丈夫だと思ったのに……。
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