クールなCEOと社内政略結婚!?
 私の焦りをよそに、会議はどんどんと進んでいった。そしてとうとう――。

「以上が今回の採用候補のデザインです」

 トドメをさすような部長の声にがっくりと肩を落とした。

 あんなに自信があったのに……。

 デザインが選ばれないこと、このこと自体はよくあることだ。また次のチャンスに向かって精進あるのみ。いつもはそう思えるのに、今回のは自信があっただけに立ち直るのに時間がかかりそうだ。

 大きな溜息をつき、ショックで首をもたげた。そんな私の耳にマイクを通して雅さんの声が届く。

「それと今回はもう一点、コレクションに加える予定です。それがこちら」

前に映しだされたデザイン画を見て、驚きとともに喜びが体中を駆け巡る。

目の前のスクリーンに映しだされたのは、間違いなく私が母をイメージして描いたものだ。

選ばれたんだっ! あのデザインがドレスになるんだ……。
 
嬉しくて後ろに立っている孝文に視線を向けた。彼もこちらを見ていて、一瞬だけど笑顔を見せてくれる。

 本当に嬉しい! やっと長い間夢見てきたドレスが作れるんだ。この日のためにデザイナーを希望した、その夢が叶うんだ!

嬉しさのあまり、真面目な顔をしなくてはいけないのに顔が緩みっぱなしだ。
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