クールなCEOと社内政略結婚!?
「今月号のこれ、読みました?」
この業界に入ってから、すべてのファッション誌は目にするようにしているが、梨花ちゃんが持ってきたのは経済誌だ。毎月そこまでチェックする時間はない。
「読んでないけど……経済誌なんてめずらしいね?」
「これ、ここです。見て下さい」
梨花ちゃんが広げたページを見て私は食い付いた。
「雅(みやび)さんっ!」
「やっぱり、あさ美さん喜ぶと思いました」
フフンと鼻を鳴らした梨花ちゃんから雑誌を奪い取って食い入るように読んだ。
……やっぱり素敵だな。
佐々木(ささき)雅さんは、私が最も憧れるデザイナー。元はこの会社のトップデザイナーだった。私がアナスタシアへの入社を希望したのは母が好きだったというのもあるが、彼女に憧れたという理由も大きい。
しかし、その夢がかなうことはなかった。彼女は私の入社と入れ替わりに退社し、フランスへデザインの勉強をするために留学してしまったのだ。憧れの人に会えずに残念な思いをしたが、それでも彼女のいつまでも成長し続ける姿勢を見て、私はますます彼女が好きになったのだ。
「またそんなに、食い入るように見て……。差し上げますからご自宅でゆっくり見てください。ほら昼休み終わっちゃいますよ」
腕時計を確認すると、昼休みは残すところあと二十分。化粧を直す時間を考えると急がなくてはいけない。
この業界に入ってから、すべてのファッション誌は目にするようにしているが、梨花ちゃんが持ってきたのは経済誌だ。毎月そこまでチェックする時間はない。
「読んでないけど……経済誌なんてめずらしいね?」
「これ、ここです。見て下さい」
梨花ちゃんが広げたページを見て私は食い付いた。
「雅(みやび)さんっ!」
「やっぱり、あさ美さん喜ぶと思いました」
フフンと鼻を鳴らした梨花ちゃんから雑誌を奪い取って食い入るように読んだ。
……やっぱり素敵だな。
佐々木(ささき)雅さんは、私が最も憧れるデザイナー。元はこの会社のトップデザイナーだった。私がアナスタシアへの入社を希望したのは母が好きだったというのもあるが、彼女に憧れたという理由も大きい。
しかし、その夢がかなうことはなかった。彼女は私の入社と入れ替わりに退社し、フランスへデザインの勉強をするために留学してしまったのだ。憧れの人に会えずに残念な思いをしたが、それでも彼女のいつまでも成長し続ける姿勢を見て、私はますます彼女が好きになったのだ。
「またそんなに、食い入るように見て……。差し上げますからご自宅でゆっくり見てください。ほら昼休み終わっちゃいますよ」
腕時計を確認すると、昼休みは残すところあと二十分。化粧を直す時間を考えると急がなくてはいけない。