空から雨が降る日。【完】



「…いやごめん。意味わかんないんだけど…なにそれ?」

「なにって、そのまんま。もうプライベートでは会わないって話だよ」

「は!?だからなんで急にそんな話になったの!?なにをしたの!?」

「別に何もしないよ。ただお酒飲んで話して送ってもらっただけ」

「わけわかんない…なのになに急に、仕事上だけの関係になったって…」

缶コーヒーを買った私はカシャッと音を立てて開け、口に運ぶ。
乾いていた喉に、冷たいコーヒーが入ってきて喉を潤してくれる。

「晴太は優しいから、完全に縁を切れなかったんだよ」

きっと、疲れたんだ。
私の顔色ばかり伺って。

「いいんだ、これで。せいせいしたし」

そう、これでいい。
だってもう怖がるものはなくなったんだから。
これでゆっくりと空雨のことを前向きに考えられる。

「本当にいいの?それで」

「いいって?別に晴太なんていてもいなくても同じだよ」

そう。
ただ最初に戻っただけ。
晴太なんていてもいなくても変わらない。

< 215 / 311 >

この作品をシェア

pagetop