月が綺麗ですね。
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ーーーーまた、雨の音で目が覚めた。
さっきよりも少し体が軽いような気がして、起き上がる。
なんとなく、唇に触れた。
「夢…かな…?」
そうであって欲しい。
ような、現実であって欲しいような。
ダメだ、頭がぐるぐるする。
有り得ない。本当に有り得ない。
好きだけど、たしかに好きだけど、これ以上好きでいたって、椎名くんはずっとあのままだ。
きっと、好きでいたって意味がない。
あんなにはっきり断られたんだから、もう望みなんてない。
無いはずなのに………
「本当に…ズルいよ…」
唇にはまだ、あの体温が残っている気がして、
震えているのは、感覚を思い出しているのか、
また、泣きそうになっているからなのか。
振り切るように、ベッドを降りた。
けだるい熱を冷ましたくて、水を飲もうとリビングに入る。
冷蔵庫には、スポーツドリンクと、いつも、私が休むときに持ってきてもらうものが入っていた。
そうだ、彼の唇も、熱かった。
熱のある私よりも、熱いんじゃないかと思うくらいに。
そのまま、溶けてしまうような、
「…っ………」
キスだった。
キッチンの先。
ソファには、眠る椎名くんがいた。

