コクリバ 【完】
「…ふっ……」
突然笑いだす高木先輩。
私が必死で誤魔化す言葉を考え出そうとしているのに、高木先輩は下を向いて、肩を揺らして笑っている。
「セイヤ!おまえ……奈々の気持ちを笑うな!」
先輩に笑われた。
菊池雅人が庇ってくれたけど、すぐに顔が赤くなってしまうことが本当にイヤだった。
「勘違いするな。奈々の気持ちを笑ったんじゃねぇよ」
「は?奈々?なんでおまえが奈々を呼び捨てにしてんだよ」
高木先輩はその問いには答えないで、菊池雅人を挟んで隣に立っている私の方を見た。
視線を感じると余計うつむいてしまう。
「奈々。隠すの下手だな。その顔モロバレだぞ」
そうして嬉しそうに左頬が上がった。
見惚れるようなその妖艶な微笑みに、私はまた頬を熱くして俯いた。
「待て待て待て…なんだこの空気?」
菊池雅人がついに包丁を置いて、挟むように両側に立っている私たちを交互に見ている。
「おまえら知り合いだったのか?」
そりゃそうだ。
3年のバスケ部キャプテンと、1年の目立たない私には、接点なんかあるようには見えない。
いや、実際に接点はない。
普通にしていたら話すこともなかっただろう。
だから菊池雅人のその質問は当然だ。
だけど、たぶん、菊池雅人はそれ以上の関係に気付いたはずだ。
私がモロバレらしいから……
「マサト。さっきの話な…ちょっと遅かった。俺、もう奈々に手出した」
高木先輩は左頬で笑って言い放った。
突然笑いだす高木先輩。
私が必死で誤魔化す言葉を考え出そうとしているのに、高木先輩は下を向いて、肩を揺らして笑っている。
「セイヤ!おまえ……奈々の気持ちを笑うな!」
先輩に笑われた。
菊池雅人が庇ってくれたけど、すぐに顔が赤くなってしまうことが本当にイヤだった。
「勘違いするな。奈々の気持ちを笑ったんじゃねぇよ」
「は?奈々?なんでおまえが奈々を呼び捨てにしてんだよ」
高木先輩はその問いには答えないで、菊池雅人を挟んで隣に立っている私の方を見た。
視線を感じると余計うつむいてしまう。
「奈々。隠すの下手だな。その顔モロバレだぞ」
そうして嬉しそうに左頬が上がった。
見惚れるようなその妖艶な微笑みに、私はまた頬を熱くして俯いた。
「待て待て待て…なんだこの空気?」
菊池雅人がついに包丁を置いて、挟むように両側に立っている私たちを交互に見ている。
「おまえら知り合いだったのか?」
そりゃそうだ。
3年のバスケ部キャプテンと、1年の目立たない私には、接点なんかあるようには見えない。
いや、実際に接点はない。
普通にしていたら話すこともなかっただろう。
だから菊池雅人のその質問は当然だ。
だけど、たぶん、菊池雅人はそれ以上の関係に気付いたはずだ。
私がモロバレらしいから……
「マサト。さっきの話な…ちょっと遅かった。俺、もう奈々に手出した」
高木先輩は左頬で笑って言い放った。