コクリバ 【完】

発端

痛いくらいに焼き付く日差しの中、絢香とともちゃんと一緒に一駅隣のプールに来ていた。
長いスライダーもあるし、いくつかのプールもあるから、家族連れやカップルで賑わっている。
更にはうちの高校の女の人も何人かいる。
みんな暑いから泳ぎたいんだ
私もゴーグルまで持参してガッツリ泳ぎを楽しんでいた。

日陰にあるベンチに戻ると、絢香もともちゃんも髪が濡れていない。

「泳がなかったの?」
「泳いだけど、そんな奈々みたいにがむしゃらには泳がないよ」
「うん。話してた」

そう言うともちゃんは、しっかり日よけ対策のパーカーまで羽織っている。

その反対に絢香は…
「絢香。そのビキニ、セクシー過ぎない?」

下はデニムっぽいショートパンツタイプの水着だったけど、上はしっかり胸の大きさが強調されているブラジャーみたいなストライプの水着。

「そう?」
なんて言ってとぼけようとしているその口元が笑っている。

何かがおかしい
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