転職したら双子のイケメンがついてきた

次に向かった先は、高そうなホテルのパーティー会場だった。


「デートは楽しめましたか??」


タキシード姿の真言さんに言われ、ドキッとする。


やっぱり格好いい。
でも、あくまで『憧れの人』で、『好きな人』とは違うんだよなって、改めてなんとなく思った。


「デートじゃねえ。ただの仕事だ」


ふて腐れて壬言さん。
いつの間にか、さくっと着替えていた。


これはこれで格好いい。
って、ミーハー丸出しだ、と恥ずかしくなる。


「これから新しい依頼者主催のパーティーに呼ばれてるんです。行きましょうか」


だからこんな服装なのか。


「今度は何ですか??」


「主催者が大手企業の社長で、新商品のお披露目と、お嬢様のお誕生日会も兼ねているらしいです」


株主らしい正装の男女、親しい友人らしい若者含め、３０代くらいから６０代くらいまで様々な年代の来賓客がいる。ざっと百人は下らない。


あちこちで賑やかに話が弾んでいる。


「そのお嬢様がストーカーに逢ってるそうで、彼氏の役兼、ボディーガードとして雇われまして」


「いろいろ、大変なんですね…」


「真言さん」