俺様天使くんの溺愛事情
転校生
麻里亜(まりあ)side
「・・・・さん!」
「・・瀬さん!」
「綾瀬さん!」
「起きなさい!綾瀬さん!」
うーん。なんか言ってるけど眠いから寝よう。
「グー」
(バコッ)
「いったーーー!!!」
「やっと起きたんですか。綾瀬さん、あなたはいつもいつも授業中に寝て!恥ずかしくないんですか!?」
「すみません・・・・」
「次やったらトイレ掃除3ヶ月ですよ」
マジか・・・・。トイレ掃除はいいとして3ヶ月は長過ぎでしょ・・・・。
「はい・・・・」
はぁ~。まじでうざいんだけどあのオバサン。




「まーりーあー!帰ろー」
「有良(ゆら)」
「麻里亜また寝てたね?そんでまた相沢先生に怒られてたし。アハハ、ウケる~」
このケラケラ笑ってるのは私の親友の高遠 有良(たかとう ゆら)。猫目のパッチリな二重と栗色のフワフワな巻き毛がかわいい小柄な美少女。そして学年で一番モテる女の子。そんな有良とは幼稚園からずっと一緒なんだ。
「うるさいな~。しょーがないじゃん、眠かったんだもん。」
「でも、あの相沢先生の授業で寝てるの麻里亜くらいだよ。あの先生めちゃくちゃ怖いって有名だもん」
「私は自分に正直なのよ」
「意味わかんない」
そうですか。まぁいいけどね。
「それより聞いた?」
「何を?」
「明日転校生が来るって話し!しかもアタシたちのクラスに」
あー。なんか先生が朝そんなことを言ってたような気がするな・・・・
「ねぇねぇ、麻里亜は男子か女子どっちだと思う?」
「別にどっちでもいいかな~」
だって私に関係ないしね。同じクラスでも有良以外女子も男子もほとんど喋んないし・・・・
「えーっ!麻里亜冷たーい。せっかくクラスメートが増えるのにさ~」
悪かったね。冷たくてさ。
「じゃあ、有良はどっちがいいのよ?」
「アタシ?アタシはねー、やっぱ男子かな~。しかもイケメン」
イケメンね~。そんな都合よく来るかな~
「そっかぁ、まぁ明日になればわかるよね」

「だね~♪明日が楽しみ!」



   この時私は明日の転校生が私の世界を360度変えてしまうなんて思ってもいなかったんだ
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