Those who met those lost(失ったもの、出会ったもの)

**圭


中井は、何かにつけて
俺に引っ付いてくる。

杏の仲良しだから
無下にも出来ずにいた。

まあ、顔も可愛いから
狙っている男どもは、わんさかいる。

俺は、彼女一筋だから
関係ないが。

中井は、仕事も出来るし
可愛い後輩だ。

この間 仕事中に
このまま、彼氏が出来なかったら
もらってくれますか
と、言われて、そんなこと
ありえないし、わかった、わかった。
と、言ったが・・・


それを、杏に聞かれていたとは、
考えてもいなかった。

その日は、なぜか
杏は、電話にもでないし
ラインも既読にはならなかった。

その日は、あまり気にせずにいたが
次の日も、次の日も
杏が、電話にでることはなく
中井に聞いても
「普通でしたよ。
何かあったのですか?」
と、言われた。

俺達が、付き合っているのを
知っているのは中井ぐらいだ。

社内恋愛を禁じられてるわけでは
ないが、何かと面倒だから
内緒にしていた。

だから、総務課に
どうどうと、行く事が
出来ずにいた。

ラインには、
『杏、何かあったのか?』
『声が、聞きたい?』
『とうした?』
『いつでもいいから、連絡して。』
『杏、仕事が手につかない。』
次々に送るが、杏からの返事もなく
既読にも、ならなかった。
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