大切な人
「ん?顔真っ赤だけど熱でもあんの?」


「や、ないよ!ないない。大丈夫」


「あんま無理すんなよ。」


「うん。ありがと」


思わず顔がにやける


「キモイ顔してんぞ。」


「し、してないよ」


「ま、いいけど。じゃ、次移動教室だから。」


「うん。またね^^*」


「ん。」








「うっ...」



突然頭痛と吐き気に襲われ、膝をつく



「大丈夫!?」



廊下を歩いていた同級生が私に声をかける



「うぅ...ごめん。保健室まで...」



今まで感じたことのなかった尋常じゃない頭痛と吐き気に耐えられる気がしなかった


「わかった。歩ける?私の肩に捕まって」



あぁ...本当にやばいかもしれない。
周りの景色がかすんでいく。


私は痛みから逃れるように意識を手放した



最後に聞いた声は周りの焦ったザワザワした声だった。

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