家族の絆
 この指示どおりに、ユニオンファイナンスハウス(Union Finance House)銀行に電話をしてみた。なかなか繋がらなくて、これを最後にしようと3度目に掛けた電話に、それも何度もコールサインを聞いてから、リチャードと名乗るまだ若そうな感じの人が出て来た。この銀行は最近はじめたばかりの法人向けのインターネット銀行で、オンラインで出来るから便利だ。というような話をして、口座と暗証番号がわかれば、以下のホームページからアクセスできるからやってみたらというような話だった。
http://www.ufh-banking.com/
 ためしに、開いてみたら確かに口座残高もはっきりUSD30.5Mと表示された。しかし、セキュリティが万全と書いてあるが、pinを入力すると一般的に表示は「****」とアスタリスクで表示されるのではないかと思うが、入力したそのままの数字が表示され、なんとなく安全性には怪しい感じがした。
 口座残高を確認して再度UFH銀行に電話をしてみた。またしても、リチャードが出てきた。ついさっき電話をした山崎だと伝えると『ああっ』とわかったようだった。口座は確認ができたので、送金したいのだがというと、『この口座はFCHというところの管理下にあって自由に出来なくなっている』との応えが返ってきた。とはいえ、この口座は山崎祐一の口座であることは間違いないのか?との質問に対して、『それには間違いないようだが、現在はFCHの管理下に置かれている』と、同じことを繰り返した回答だった。
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