家族の絆
 その後しばらく、すし屋〔ひょっとこ〕の昔話が続いたが、夕食をどうしようかという話が出て、絵美は、今日は疲れたからどこかに食べにいかないかと提案したが、絵梨が遮って、有無をいわさない雰囲気で話し出した。
「お姉ちゃんがお料理じょうずなんだって、わたしも手伝うから作ってもらおうよ!」
絵美は初めて来ていただいた人に何をいっているのと文句をいっていたが、本音は絵美の領域を荒らされるのがいやなのだった。純一はすかさず賛意を示し、大勢で食事ができることをうれしがっているようだった。絵梨は、絵美にいつも勉強しなさいとばかり言われていて台所仕事など手伝ったことがなかったと思うが、自ら手伝うと言い出したことに絵梨もそれなりに成長してきたのかなと思った。絵梨が促してユキと買い物に出掛けたが、純一も直ぐに追いかけていった。
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