家族の絆
 前日の雨模様から、一転して朝からいい天気で、まだまだ残暑が厳しそうな一日になりそうだった。時差ぼけ解消のために、いつもと同じように6時ごろ起きだして、ゆったりと朝食を食べているところに純一も起き出してきた。
「おはよう!僕も一緒に草刈に行くよ!」
新聞から顔を上げて、純一を見上げて、笑顔を向けていった。
「おはよう。早く起きられたね。帽子とタオルそれに軍手を忘れないように」

 8時前に2人そろって出掛けた。純一と2人だけで、出掛けることは初めてのことのように思った。家と学校への通学路の真中あたりが祐一たちに割り当てられた。街路樹の下草だったり、垣根の中に生えている雑草だったり、空き地に生えている雑草だったり、一時間もたっぷり草刈をしているとかなりへばってきたが、純一はサッカーで鍛えているせいか、汗は何度もぬぐっているようだが、力強く雑草を処理していた。しかし、雑草より、空き缶やペットボトル、新聞紙や雑誌といったごみが目に付いて、市から支給されたポリ袋は、ごみの袋になってしまったものが半分以上だった。10時半頃には、もうあらかた片付いたようですから終わりにしましょうと世話役の方が、連絡してくれた。何しろ、まだ日差しが強くて本当に暑く、皆さんへばられた様子だった。
 11時前には家に帰ったが、純一のたくましさを実感することができて、非常に満足する草刈だった。暑くて半そでのポロシャツで作業していたせいで、軍手をしていた手のひらを除いて二の腕にかけて真っ赤に日焼けしたのがよく分かった。先週の9月1日の防災の日の避難訓練では多少赤くなったかなという程度だったのに比べて、本当に赤くなってしまった。両腕が火照って仕方なかった。
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