春、さくら、君を想うナミダ。[完]
「えっ?」
振り向くと、
あたしの腕を掴んでいたのは、ハルくんだった。
「ハ、ハルくん?」
ちょっと待って。
どうしてここにいるの?
それにここ学校だよ?
彼は廊下をズカズカと歩いて、あたしを無理やり引っ張っていく。
「どこ行くのっ?」
あたしが質問しても、彼はなにも答えない。
「ねぇ、こんなところ誰かに見られたら困るっ」
彼の様子がなんだかおかしい。
「ハルくんてば……」
彼はあたしの腕を掴んだまま、近くにあった放送室の中に入っていく。