春、さくら、君を想うナミダ。[完]
彼はあたしの瞳を見つめながら近づいてくる。
「ハ、ハルくん……?どうしたの?」
あたしは後ずさりしながら、壁際に追い詰められた。
彼は壁に手をつき、あたしの顔を近い距離からジッと見つめる。
「……さっきのヤツ、誰?」
「え?」
「委員会終わって教室から出た瞬間、廊下の向こうで……さくらが男と抱き合ってたから」
嘘……さっきの見られてたの?
もしかして誤解された?
抱き合ってなんかない。
一方的に抱きつかれただけなのに。