春、さくら、君を想うナミダ。[完]
「え?」
「まだ足りない」
そう言って彼は、両手であたしの頬を包み込むようにして、
唇で唇を塞いだ。
「んっ……っ」
いつものキスよりも、強引なキスだった。
「……っ」
息もできないくらいの深く甘いキスに
体中の力が抜けていく。
何も考えられなくて、
彼のことしか見えなくて。
「さくら……っ」
もっと近づきたい。
もっと、もっと
強く抱きしめて欲しい。
心も体も全部、
ひとつになれたらいいのに。