春、さくら、君を想うナミダ。[完]



彼は悲しげな瞳であたしを見ていた。



「そんなことない」



「じゃあ、どうして俺に話してくれないの?」



彼の言葉に、あたしは黙り込むしかなかった。



「そうやって何も話してくれないじゃんか。ひとりで抱え込んでさ」



「……ハルくんに何がわかるの?」



ダメ。

あたしなに言ってるの?



これ以上言ったらダメだって頭ではわかってるのに、止まんない。



「ハルくんには、あたしの気持ちなんてわかるわけないんだからっ」



止められない。
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