春、さくら、君を想うナミダ。[完]
曲が止まった瞬間、あたしは拳をぎゅっと握りしめる。
「あ、あの……」
勇気を出して、
いちばん近くにいた子に話しかけようとしたけど、
あたしの小さな声は他の子の大きな声でかき消された。
「じゃあ、最初から通してやろーっ」
あたしは下唇を噛みしめて、泣きそうになるのをこらえた。
どうしたらいいの……?
このままじゃあたし、踊れないよ。
恥ずかしくて、悲しくて。
早く帰りたかった。
こんな授業、早く終わってほしい。
あと何分……?
早くチャイム鳴ってほしい。
もう嫌……帰りたいよ……。