春、さくら、君を想うナミダ。[完]
体育館へ走っていくと、
開けっ放しになっていた体育館のドアから、中にいる先生の声が聞こえてきた。
「麦田さん?麦田さんはいないの?」
すでに先生が出席をとり始めていた。
遅刻した上に制服のままなんて、絶対に叱られる。
中に入りたくないよ……。
怒られるのが怖い。
あたしは体育館のドアの陰に立ったまま動けずにいた。
そのとき、ひとりの女子の声が中から聞こえた。
「麦田さんは具合悪いみたいで、保健室に行くって言ってましたー」