春、さくら、君を想うナミダ。[完]



***



2017年、1月の上旬。



冬休みが終わる少し前、今日はハルくんとデートの日。



おとといの大雪で、町は一面真っ白に染まっていた。



でもこの日は、朝から晴れて穏やかな空だった。



午前8時すぎ。



深く積もった雪に足跡を残しながら、



あたしは駅へと向かっていた。
< 177 / 309 >

この作品をシェア

pagetop