メガネ男子と同居中

うそ…あの黒瀬が…。


私のこと、女の子だって意識した?!

いやそんなのありえないんだけど、でも…。

あの照れた顔。


知らない間に、こんな風に黒瀬に迷惑かけてたなんて…。


黒瀬の照れた顔を思い出して、少し胸が鳴った。


なんなのよ。


なんで。


ちょっと喜んじゃってるの?私。


♪〜♪〜♪〜♪〜

部屋に戻ると、携帯がタイミングよく鳴り出した。


マコトくんだ。


「もしもし!」

『久しぶり!莉子ちゃん!』

「うん!マコトくん、大丈夫?」

『あぁ、俺は元気だよ!おばあちゃんも…やっと落ち着いた』

「そっか…お疲れ様。」

マコトくんの声は少し疲れていたけど、でもなんだかホッとしてるようにも聞こえた。

『すげぇー会いたい』

「え?」

『莉子ちゃんに会いたい』

こんなこと言われたら嬉しいはずなのに。

彼女なら、走って会いに行きたいって思うはずなのに。

ここから離れたくないと思ってしまっている。

『ごめんね、甘えたこと言って。年が明けてもまだここにいるから…今度会えるのは冬休み明けかな?』

「大丈夫だよ!冬休み明けだね。たくさんデートしよ」

自分が話すたんびに、胸が苦しくなる。

嘘ついてるみたいな。


『うん。そうだね!莉子ちゃん、楽しそうでよかった。じゃあまたね』


「あ、うん…帰ってくるとき気をつけてね?」

『うん。ありがとう』


ピッ


なんだろう。

この気持ち。


今まで味わったことない感覚。



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