真夜中のアリス
胸が張り裂けそうになる。けれどもそれは忘れたくて忘れた振りをした、それを強行したあたしに相応しい痛みなんじゃないかと今なら思う。絶対にこの思い出たちは忘れちゃいけなかったのに。
そして辿り着く華美でいて清廉された門。
….女王様の趣味なのだろうか、よくよく見れば、やたら花や蔦があると同じようにゴツゴツとした物体が所々に散らばっていて、何をモチーフにしているのかがわからない彫刻が見下ろすように下を向いている。天使の像か何かだろうか。
大きな錠前。そこに女王様に手渡された鍵をそこに差し込み回せば、ガチャンと大きな音を鳴り響かせて扉は開かれる。
瞳に飛び込んできたのは数え切れないくらいの色とりどりの薔薇たち。