真夜中のアリス

口に出すことさえ嫌悪する、あの日の情景と笑顔。でもおかしい話、暈されていてよく見えなかったのが本音。何か、何かあたしは思い出せていない事柄があるのだろうか…。

「あれはね、パラドックスていうの」

「パラドックス?」

「矛盾だって事。…まぁ、ここにいればその意味も痛感してくると思うよ。だってここは矛盾だらけだからね。」

ウサギはこれでお話は終わりと云わんかのように水筒を片付け始める。そして立ち上がり身なりを整え始めている。
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