魔法使いの危機
「わたしは小鳥遊結衣!
大人って見ててもつまらないって
ずっと思ってたから来ちゃった!
よろしくね!」

「僕は小鳥遊緋優
ここでずっと遊んで暮らすんだ」

「秦山真琴
お花に囲まれて暮らしたい!」

「…」


「みんな元気だなぁ
さぁこれで全員自己紹介が終わった
新しい8人を歓迎してやってくれ

それと山峰くんちょっと
こっちに来てくれるかな?」

急に呼ばれた山峰くんは全てを
察したようにうつむきながら登壇した

「君はもとの世界に戻りたいそうだな
どれはっきり言ってみなさい」

「もど…たいです」

「それならば願いを叶えてあげよう
生きてではないがな
さぁこいつを攻撃しろ
攻撃しないものは裏切り者とみなす
全員の魔力値からどれ程の魔法を
使えるかはわかっている
やれ!」

次々と魔法を唱えていき
結衣達も睨まれたので仕方なく
微妙に外して決して魔法が当たらないように
気を付けながら攻撃をせざるを得なかった
あちこちから魔法を唱えられたので
どんなにシールドをはっても
防ぐことはできなかった
あっという間に山峰くんは息絶えた

「他のものも変なことを考えぬように
君たちの心は既に読まれていることを
忘れずにしなさい
これで今週の集会は終わりだ
誰かこのゴミを処理しておけ」

そういって指差したのは勿論
さっきまで生きていた山峰君
ステージ近くにいた子供達が
きたねぇ
など文句をいいながら引っ張っていき
アマンティーユの端に作られた
焼却炉へと投げ捨てたのだった
< 60 / 106 >

この作品をシェア

pagetop