天神学園の問題児再来
腰の刀を壁に立てかけ、席に着く。

まだ紫陽花達の輪の中に入っていくような気安さは、彼には無い。

紫陽花が何とか輪の中に引き込もうと、あの手この手を使っているが、なかなかに頑固者な彼は誘惑には乗らない。

チラチラと紫陽花がこちらを見ているのも、知っている。

が、視線は合わせない。

宙を彷徨わせるように、座ったままで一点を凝視する。

仕方がないので、紫陽花もそのままシオンや花龍達と話している

無理に引き込もうとすると、真太郎は少し鬱陶しげな顔をする。

本人の意思を尊重しないのは、やっぱマズいよね~、とか。

紫陽花でも、そのくらいの事を考える頭はあるらしい。

< 324 / 1,120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop