天神学園の問題児再来
ぬかしおる。

瑠璃が、厨房の鬼龍が、用心棒のヴラドが思う。

天神学園に転校してきてから早数ヶ月。

真太郎は、ただ吠えるだけの野良犬から、一廉の夕城流剣客へと成長したようだ。

「真太郎はああ言っているようだが」

今度は瑠璃の視線が、龍馬に向けられる。

「貴様はどうだ、丹下 龍馬。一度は愛刀の折れた貴様だ、準備不足は否めまい」

「否定はせんがじゃ」

瑠璃の言葉に頷く龍馬。

「じゃが、万全の態勢で戦えん事なんぞ一度や二度じゃないきに…寧ろ実戦ちゅうのは、足りんもんの方が多いと思うとるきに…別に構わんがじゃ」

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