天神学園の問題児再来

1回戦第2試合

臥龍。

大陸より日本に渡り、天神の地を恐怖の坩堝に叩き落とした人外。

凶暴にして凶悪、唯一無二の人外とされ、その無双ともいうべき力は、天神の守護者たる佐倉の者達さえ圧倒し、ようやくの思いで封印に収めたという。

時が流れ、宿主である丹下 龍太郎の気質を受け継いで穏やかな性質となって封印から出てきた後も、その天衣無縫は変わらず。

臥龍はあろう事か、この国の高位妖怪である鴉天狗の鴉丸 亜鳥との間に子を設けた。

分裂体である龍之介、その娘であるさくらも含め、唯一無二であった筈の臥龍は、次々とその子孫を増やしていく。

幸いにして、どれも性質は比較的穏やか、嘗てのような他国を攻め滅ぼすような気質の者は存在せず、佐倉も、嘗て封印に関わった小岩井 防人や天神学園教頭のお初さえも、その存在を黙認してきた。

そう、今日この日までは。

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