天神学園の問題児再来
その側頭部に。

「がは!」

真太郎の回し蹴りが叩き込まれた。

ダウンしたままの、真太郎の蹴り足が跳ね上がったのだ。

「…夕城にも、体術を使える者がいる…大奥の夕城 こはく…父上の妹、夕城 めのう…共に可憐で優美ながら、剛脚の使い手だ…」

「は…ははっ…」

龍馬は笑う。

「唯一真太郎に勝てる思うちょった体術でも…まっこと…」

笑顔のまま、崩れ落ちていく。

「真太郎は…ごっつい男ぜよ…」

その体を。

「何をぬかすか」

真太郎は立ち上がり、受け止めた。

「丹下の名に偽りなし…いい戦だった」

真太郎は微笑む。

「貴様の天神維新とやら…俺が引き継ごう」

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