恋する5秒前~無愛想なキミと~

「おっと!なんだよ急に」


未来、なんて大胆なっ!


桜井君に怒られるよっ!


抱きつかれた本人はどうしていいのか分からない様子で、一人固まっている。


「ほらほら、未来。離れて。桜井君も帰らなきゃいけないんだから、ワガママ言わないの」


未来を諭すと


「ヤダッ!まだ遊びたいっ」


ただをこねて桜井君から離れない。


しょうがないなぁ。こうなると自分の意見が通るまで動かないんだよね。


どうしようか困っていると


「俺、家に帰っても誰もいねぇし、用事もねぇから、いいけど」


「えっ!いいの?」


「あぁ、ちょっとだけ上がらせてもらう。そうすればコイツだって納得するだろ?」


未来の頭を優しく撫でる桜井君。


私が困っているのを助けてくれたのかなって都合良く解釈しすぎ?
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