俺様上司に、跪いて愛を乞え
「思っています……あなたみたいな冷たい人なんか、好きにならなかった方がよかった……」

「ずいぶんはっきり言ってくれるんだな…」

締めているネクタイの首元にグッと手をかけ緩める仕草を、やや憎たらしくも思いながら、じっと見返した。

「少しは、思い知ればいい……私や、振られた槙野さんの気持ちだって……」

「あれを見てたのか…おまえ」

私がうなづくと、部長は「ふっ…くくっ」と、くぐもった声で笑った。

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