腹黒エリートが甘くてズルいんです
うろうろと室内を歩き回っていた酒井くんがあたしの前に来る。
「いや、俺もそれは知らねぇよ。だってお前がラインで言ってきただろ? 4月に結婚するって……あれ?」
酒井くんも自信が無くなったのか、自分のバックからスマホを取り出す。
『どこに?』なんてあたしも聞くものだから、そのままベッドのあたしの隣に腰を掛け、スマホをいじり出す酒井くん。
「えーと、いや、だから……あれは……結構前。それ聞いて、ほら、お前に話があるとか言って会ってあのお盆だから……」
ぶつぶつ言っている内容から、あたしも思い当たる。
あれだね。
出光先輩と、由依とで飲んでいて、退社とかじゃなくて異動願いを出して営業をやってみるっていう辺りの。
あれ……? なんでだろ……?
「あたし、4月から営業に異動したいって話、結局酒井くんにしたんだっけ?」
一所懸命画面をスクロールする酒井くんの横でふと呟く。結局、タイミングを逃してきちんと話していなかったような気がするんだけど。
「いや、俺もそれは知らねぇよ。だってお前がラインで言ってきただろ? 4月に結婚するって……あれ?」
酒井くんも自信が無くなったのか、自分のバックからスマホを取り出す。
『どこに?』なんてあたしも聞くものだから、そのままベッドのあたしの隣に腰を掛け、スマホをいじり出す酒井くん。
「えーと、いや、だから……あれは……結構前。それ聞いて、ほら、お前に話があるとか言って会ってあのお盆だから……」
ぶつぶつ言っている内容から、あたしも思い当たる。
あれだね。
出光先輩と、由依とで飲んでいて、退社とかじゃなくて異動願いを出して営業をやってみるっていう辺りの。
あれ……? なんでだろ……?
「あたし、4月から営業に異動したいって話、結局酒井くんにしたんだっけ?」
一所懸命画面をスクロールする酒井くんの横でふと呟く。結局、タイミングを逃してきちんと話していなかったような気がするんだけど。