腹黒エリートが甘くてズルいんです
そうしたら、こっちだってテンポよく、

『うるせーなー、そんなに言うならお前と付き合ってやるよ、しょーがねぇから』

とか、冗談半分に言えるのに。


……いや、確証はないけど。



でももう、駄目だ。




「……酒井くん、何してるの?」



不意に話しかけられ、ぎょっとしながら現実に引き戻されて振り返る。


「あ、仲田……」


「さっき、あっちで藤澤さん達が探してたよ。なんか、オソロの何だか、買ってきたのに恥ずかしがって受け取らないとかなんとか。怒ってたよ、可哀想じゃん、早く行きなよ」


「ああ、うんうん。いいんだ別に、それ巻いてきたとこだし」


あんな現場を見た後で、これは心臓に悪い。でも、キョドるところを見て、なにこいつキモいとか思われたくない。
< 221 / 227 >

この作品をシェア

pagetop