腹黒エリートが甘くてズルいんです
飲み会は大いに盛り上がっていた。

主に小野君が頑張っていて、しかもしっかりと自分の任務が分かっているので、要所要所で出光先輩をきちんと立てていた。

そして、出光先輩もトークは得意分野。松永物産の男子とも絶妙な掛け合いをみせ、場はかなり温まっていた。


男子たちの頑張りに、受付嬢のコロコロとした笑い声が、応える。


出光先輩が受付嬢のどちらかを狙っている、以外の恋のベクトルは知る由もないけれど、誰が誰に好意を抱いてもおかしくないほどに、それはそれは皆楽しそうだった。

……あたしを除いては。

いや、あたしも、それなりに楽しく過ごしていた。
ホレたハレたを抜きにしても、話は面白かったし、受付嬢達だって若くて可愛くて目の保養になるし、驚くくらい感じもよかった。

彼女達が笑ったり話をすれば、パッと空気が華やかになり、皆が幸せな気持ちになった。

あたしが同じ年の頃、そうだったかと言われると多分違う。いや、絶対違う。


だから、これは若さプラス美しさのなせるスペシャルな技なわけで。
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