感染学校~死のウイルス~
「でも、怖い……」


友菜ちゃんはそう言い、男子生徒に抱き着いた。


2人は付き合っているのだろうか?


こんな時に好きな人がそばにいてくれたら、きっと心強いだろうな。


あたしはそう思い、視線をずらして辻本先生を見た。


辻本先生と森本先生は、まだシャッターを壊そうと頑張ってくれている。


その姿はお似合いのカップルのようで、あたしの胸は少しだけ痛んだ。


「職員室なら、あたしたちも見ました」


空音が震える声でそう言った。


友菜ちゃんが顔をあげてこちらを見る。


「惨状でした……」


空音はそう言い、唇を噛んだ。


あの光景は思い出すだけでも辛かった。


「そう、だったんだ……あたしの名前は小野友菜(オノ ユウナ)。3年C組よ」


友菜ちゃんが思い出したように自己紹介をしてきた。


「俺は友菜のクラスメートの北山真哉(キタヤマ シンヤ)。君たち1年生だろ?」


そう言われ、あたしと空音は慌てて自己紹介をした。
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