愛し、愛されたのは優しい死神でした。
そして、兄の死神は念を圧すように言った。
「心の闇は自分で光に変える事だって出来ます。…死神の私が言うのもおかしいですけど、命を粗末にするのはいけない事ですよ?」
そう言って柔らかくも寂し気に微笑んだ気がした。どうしてそんな優しい顔をするの?
「それでは…また来ます。お前も行くぞ」
「チッ…はいはい」
『っ…待って!…連れてって…』
「…おやすみなさい」
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