愛し、愛されたのは優しい死神でした。
歩み寄り
☆律side☆

「……はぁ……」

朝食後。食休みがてら部屋に閉じ籠り小説を顔に乗せ、目を瞑って横になっていた。

古びた本の香りが漂う中で考えるのは彼女の事―。

―バンッ!!

ノックも無しに勢いよく部屋のドアを開けて入ってくるのは岳しか居ないだろう。

「兄貴~~!!プリン食べて良い~?!」

相変わらずの能天気マイペース発言に加え、騒がしさについ頭に血が上ってしまい、顔に乗せてる小説をぶん投げてやろうとしたけど……。
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