愛し、愛されたのは優しい死神でした。

ターゲットが目の前で息を引き取る瞬間は幾度も見てきたが…これ程までに胸が張り裂けそうな心境に陥ったのは初めてだ。

仕事だから。自分のランクを上げるただの経験値にしか思えなかったが今回ばかりは…そんな薄情な考えは一切浮かんでこない。

いつからこんなに…こいつに夢中になった?
いつからこんなに…愛しく想う様になった…?

最初はルキさんの我が儘に付き合って護衛をしてたが…いつしか俺自身がルナを護りたい。そう考えるようになった。

違う形でルナと出逢っていたらずっと側に居て、どんな時も支えただろう。

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