愛し、愛されたのは優しい死神でした。

「ちょっと待って下さいね?この者を送ってしまいますから」

「ギィヤァァァァゥゥ!!」

黒猫は牙を出し噛みつこうとしているけど目に見えない力が死神の体を守っているかのよう見えた。

「まだ足掻きますか。…生きてる時にその足掻きをすればもう少しマシな人生を送れたでしょうに…」

鋭い目付きに変わり、冷たい視線を黒猫に浴びせた。
< 37 / 553 >

この作品をシェア

pagetop