愛し、愛されたのは優しい死神でした。
「…俺の気持ちは伝わったか…?キスだけじゃなくて…もっとお前が喜ぶ事がしたい。…ルナ。お前は…幸せになりたいか―?」
―この時、何の迷いも無かった。
頬を包んでいた律さんの手をしっかり握りしめて頷いて見せる。
『わ…たしっ…幸せに…なりっ…たい…っ…』
―そうだ…私の願いは…
―愛し、愛され…そして
―幸せになりたい―。
涙を流して気が付けばこう言っていた…ずっと心に秘めていた…私の願い。
すると心と体が一気に軽くなった。
「フッ…俺もルナを幸せにしたい。…だから一緒に天界に行こう?ルナ…」
『…っ…はいっ…♪』
今出来る精一杯の笑顔を向けて頷く。すると律さんも満足気に頷き返してくれた。