愛し、愛されたのは優しい死神でした。
「ルナさんっ!!どうしました?!」
慌てた様子の律さんがどこからともなく現れた。
片手にはコーヒーが入った珈琲カップ、片手には食べ掛けのトーストを持って…眼鏡はやや斜めに傾いてしまっている―。
『っ!!…っ…ベッドに…!何か…!!!』
何とかベッドから下りて、律さんの方へ近寄りベッドを指差した。
一瞬その物体が動いたと思ったら次はビヨーンと大きく伸びる動きを見せて…。
―伸びた……???