愛し、愛されたのは優しい死神でした。

私の呼び掛けを無視して律さんはベッドの中の彼に怒鳴り散らした。

「岳!!ルナさんを怖がらせてどうする!!ましてや同じベッドで爆睡なんざ…バカか!!」

律さんに怒鳴られてるのはもしかして―?

「あ…あはは…試しに寝っ転がってみたら抜群に寝心地良くてさ…つい…」

―死神の弟―?珈琲を髪から滴り落としながら起き上がって気弱に言い訳をしてる。

いつの間に私のベッドに…?!
って今…確か岳って呼んでたよね?

あの時は真っ暗だったからどんな人なのか解りもしなかったけど…律さんに凄く似てる。
身長も二人共同じ位だし―。
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