気になる彼は、左利き!?
「誇り……?でも、不便でしょう?」
「確かに不便な時もあります。
それで困ったこともあるのも事実です。ですが
悪いことばかりじゃありませんでした。
左利きだから人に印象を与えることも出来ますし
これは……自分の長所だと思っています」
「そのお陰で娘さんである明里さんと話す
きっかけになり。
そして付き合うことが出来た。
俺は、一度も左利きだった自分を恥ずかしく
思ったことも嫌だと思ったことはありません。
だからこれは、俺の長所です!」
はっきりとした口調で話す池上さん。
私は、それを見てなんてカッコいいのだと思った。
やめなさいと言われ続けて
隠して使っていた自分が恥ずかしくなってきた。
自分もあんな風に堂々と胸を張って
左利きだと主張したい。
しかしお母さんが
ゴホンッと咳払いをする。
「あなたの意見は、分かりました。
ですが私は、娘に恥をかかせたくなくて右利きに
直させようと教育をしてきたの。
あなたと娘じゃあ、家庭環境が違ったようね」
「お母さん!?」
聞き入れない母に
抗議しようとすると池上さんは、
深く頭を下げてきた。
「お願いします!!
娘さんとの交際を認めて下さい」