心に届く歌
僕はカッターナイフを床に置き、包帯に手をかける。
ジャマしないで。
切レないでしょ。
ハズス。
太く長く巻かれていた包帯も、簡単にシュルリと解ける。
見えてきたのは、少しだけど癒えてきている深い切り傷。
僕は乾いた笑い声を上げ、床に置いた刃の出たカッターナイフをピタリと当てた。
『シエルっ!』
横に切ったり、縦に切ったり。
上下左右に、まるで遊ぶように切っていた。
どうやって切ろうか考えつつ、動かそうとすると。
彼女の、声が聞こえた。