ブラッド
 伊里町が愛用のタクシーに乗り込み、俺も助手席に滑り込む。


 相方がエンジンを掛けて、アクセルを踏み込んだ。


 猛スピードで車が走っていく。


 また捜査が始まる。


 考えただけで疲労や倦怠感を覚えた。


 街を行きながら、いろんな場所を見る。


 現場近辺は入念に調べた。


 事件発生後、従流会の目立った動きは警察に報告されてない。


 だが、大抵察しは付く。


 危ないのだ。


 放っておくと。


 また似たような事件が発生する可能性がある。


 ずっと調べ続けた。
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