ブラッド
 特に殺人を犯した篠原と羽野は凶悪犯だから、警察側としても、捕まえたらしっかりと料理するつもりでいた。


 俺も伊里町も犯罪者三名を捜し続ける。


 そしてまた新たな日曜がやってきた。


 朝から通常出勤だ。


 午前7時には起き出し、コーヒーを一杯淹れて飲み、朝食を取った。


 そして所轄の帳場へ向かう。


 スーツは俺にとって戦闘服だ。


 常に身にまとっている。


 その日も伊里町は午前9時過ぎに署に来て、タクシーで共に外回りを始めた。


 地獄を彷徨うのも、いつかは終わる。


 そう思い、考え過ぎないようにしていた。


 車から外の景色を見る。

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