ブラッド
「ええ」


 と返して頷き、スマホでアプリのマップに接続して、場所を確認した。


 今、走行しているのはJ県の山間だ。


 辺りには、自然の光景が広がっている。


 すると、山間地帯の一角に人の死体のようなものが転がっているのが見えた。


「おい、あれ何だ?」


 伊里町が目を留めて言ったので、俺も、


「もしかして仏さんじゃないですか?」
 

 と返す。


 山岡も飯尾も事態に気付き、面パトを降りて、山間地帯の一角へと駆け寄っていく。


 あったのは、無残にも顔を潰された男性の死体だった。


「DNA鑑定してもらわないと、身元判明しないな」


 伊里町がそう言うと、俺も山岡も飯尾も頷く。
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