ブラッド
第75章
     75
 毎日、外回りを続けた。


 一日の仕事が終わると、自宅に帰って食事を済ませ、シャワーを浴びて眠る。


 疲れていた。


 そしてまた時が流れ、その週の日曜になる。


 朝起きて、上下ともスーツに着替え、コーヒーを一杯淹れて飲む。


 軽食を口にして、カバンを持ち、署へと向かう。


 捜査本部に入り、パソコンで事務作業をした。


 キーを叩き、文書類を打つ。


 俺も暇がない。


 署内は慌ただしい。


 伊里町はいつも遅いのだし、連日の捜査で疲れ切っているのだろう。


 同情するところはあった。

 
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