ブラッド
 これは――。


 紛れもなく下古毛だ。


 銃を構えている。


 すぐにスマホを無線に切り替え、下古毛充発見の旨伝えた。


「了解」という言葉が発せられ、すぐさま複数台のパトカーが湾岸倉庫に臨場してくる。


 ようやくケリが付こうとしていた。


 臨場したデカたちも皆、車両を出、一斉に銃を構える。


 下古毛が一発の銃弾を発射した。


 応じて、警官たちもやむなく銃の引き金を引く。


 次の瞬間、下古毛の体が蜂の巣になった。


 弾が遠慮なしに着弾する。


 そして背後に倒れ込んだ。


 捜査班主任である岡尾が、
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