嘘つきトライアングル
そしてとうとう体育祭の日がやってきた。
『みんな、いくよーー!!!』
「おー!!」
「お~~……」」
『ねぇ、2人とも今日くらいもっとやる気出してよ…』
大丈夫かな、すごい不安になってきた。
「それでは続いてはクラス対抗4人5脚です。
いちについてよーい…!」
パンっ!っとピストルが鳴る
うぇっ!みんな速っ!!
出たしは悪くなかったはずなのにあっという間に抜かされてビリから3番目くらいになってしまった
「あ、あんたたち言うの忘れてたけど…」
突然美月が両サイドにいる翔と日向を見て言った。
「これ3位までに入らなかったら…みんなで仲良く部活退部らしいよ」
『え?』
「は?」
「マジっすか…」
ヤバいじゃん、ヤバいじゃん、嘘でしょ!!
なんで今までそんな大事なこと黙ってたの?!
って今はそんなこと言ってる場合じゃない
そんな私の心を察したのか美月は言った
「この前大崎先生(顧問の先生)に言われたの言うの忘れてた、ごめんね?」
ぺろっと舌を出して笑う美月
反省の色は全く見えない
あとそんなあざとい美月初めて見たんだけど…
日向も同じことを思ったらしく
「美月サン、怖い」
っと言って美月に背中を思い切り叩かれていた
もう先頭とは30メートルくらい離れちゃってるけど…
「翔…」
「日向…いいな?お前らもいっせーのーで!だぞ?」
え??
っと考える間もなく
翔と日向の合図で超高速スピードで走り出した私たち
待って、無理!!死ぬ!!!
学年トップクラスの俊足の翔と日向なんかに
『私たちがついていけるはずがないでしょーーーーーー!!!!!』
運動場に悲痛な私の叫び声が響き渡ったのである